こんにちは。
秋川駅から徒歩5分にあるきらら歯科の衛生士田嶋です。
今回は認知症と歯についてお話させていただきます。
●歯を失うと認知機能が低下する?
歯を抜かないといけなくなってしまう原因の多くは歯周病と虫歯です。
歯周病や虫歯などで歯を失ってしまうと、食べ物を「噛む」ことができなくなるだけでなく、噛むことによる脳の刺激起こりにくくなり、認知機能を低下させてしまう可能性があります。
65歳以上の男女4千人を対象に、4年間にわたり認知機能と歯の本数との関係期について調査した報告があります。
この調査結果では、歯がほとんど無く、入れ歯など(インプラントを含む)を使用していない人たちは、歯が20本以上残っている人たちに比べ認知症になる確率が1.9倍になっていました。
この研究だけでなくその他多くの研究によっても、「歯を失うと認知機能が低下する」という結果がでています。
噛むという動作が脳の活性化にいかに関与していることがわかるかと思います。
実際、私たちが食べ物を噛むとその刺激は脳の中心部にある海馬という部位に伝わります。
海馬は「記憶の司令塔」ともいわれていて、その部分が刺激されると記憶量力や空間認識機能が向上すると言われていいます。
歯周病や虫歯は認知症だけでなく、他の多くの病気の発症や悪化に関係していることが明らかになってきています。
健康で快適な生活を過ごすためにも、歯周病、虫歯の予防は大切です。
また歯周病は自覚症状に乏しく、進行するまで病気に気づかないことが珍しいことでらありません。
ご自宅での歯磨きだけでは歯周病、虫歯の原因である歯垢(プラーク)を100%取り除くことは難しく、歯周病を完全に予防するのは困難です。
歯周病の予防、また、虫歯の早期発見早期治療のために、歯科医院で検診とクリーニングを定期的に受けられることをお勧めします。