ブリッジ治療とは
歯を失ってしまったら、歯を補う治療が必要です。その補う治療を欠損補綴治療(けっそんほてつ治療)と専門用語で言います。
欠損補綴治療には、ブリッジ・入れ歯(義歯)・インプラント(人工歯根)の三種類があります。詳しくはページ後半で解説させていただきます。
保険診療で最も選ばれる治療です
ブリッジ治療とは、無くなった歯の前後にある歯を被せるために削り、それを土台とした被せ物を作ります。前後の被せ物と欠損部のダミー(歯がないところに入れる部分)の歯は3本一体で、入れ歯のような取り外し式ではありません。慣れてくると比較的違和感がなく「保険診療では最も選ばれる」欠損補綴治療です。
喪失歯の両隣に残っている歯を削って土台を作り、そこにブリッジの名前の通り、橋を架けるように人工歯を被せます。違和感も少なく自分の歯のように噛むことができます。
ブリッジ治療の利点
ブリッジ治療は、インプラントと違って外科的な処置をしないので、糖尿病や高血圧などの生活習慣病をお持ちの患者様にも行うことが可能な比較的体にやさしい治療です。
また、ブリッジは保険適用で作ることが可能で、部分入れ歯と比較するとやや高価ではありますが、インプラントと比較すると非常に安価です。
ブリッジ治療の費用
歯の本数に応じて決まります。欠損している歯が多ければ多いほど、高くなります。また、治療に対して保険適用か、自費診療かによっても大きく異なります。
保険適用のブリッジ
ブリッジにする歯の本数によっても異なりますが、目安として
- 前歯の3本のブリッジ(欠損1本)で約27,000円程度
- 前歯6本のブリッジ(欠損3~4歯)で約45,000円程度
- 奥歯の3本ブリッジ(欠損1本)で約18,000円程度です。
再診料や、クラウンブリッジ管理料など各種保険点数を含みます。
保険適用の場合は、通常の料金に加え初診料や再診料、医学管理料、型取り代など治療に関する費用があります。前から5番目の歯まで、見える側の頬っぺた側は、白いものを貼り付けることができますが、後は金属製となります。
ブリッジ治療の寿命
ブリッジの平均寿命は、約7年~8年と言われています。特に保険診療で作られたブリッジは経年劣化の影響を受けやすく、年数を重ねると、取れてしまったり土台の歯が虫歯になることがあります。ただし、お口の中の状態(清掃状態が良いほうが長持ちします)・装着部位(前歯のほうが長持ちします)・噛み合わせ(かむ力が弱い方のほうが長持ちします)によっても寿命は大きく左右するため、実際にどのくらい持つかは個人差が非常に大きくなります。
ブリッジの部分のケアの方法
ブリッジの寿命を延ばすためには、「ブリッジと歯ぐきの隙間を清掃する」ことが重要です。
デンタルフロスは使えません
ブリッジは被せ物同士が連結されていますから、普通の歯のように歯と歯の間にデンタルフロスを入れようとしても入りません。 したがって、ホルダータイプのデンタルフロスはブリッジの人工歯部分のケアには使えません。
歯間ブラシで清掃をしてください
ブリッジもブラッシングの基本は歯ブラシです。また通常の歯と同じように歯ブラシを行うだけでなく、歯間ブラシを使用した清掃が必要になります。歯間ブラシには、ゴムタイプと針金タイプがあります。ゴムタイプは歯肉のマッサージ効果が高い、針金タイプは清掃効果が高いと言う特徴があります。歯間ブラシは、形がしっかりしているため、フロスよりも人工歯部分に通しやすいのが利点ですが、人工歯と歯肉の隙間が狭いときに無理に通すと歯肉を傷つけてしまうリスクがあります。歯間ブラシのサイズは、製品にもよりますが、一番細いタイプでは4S、太くなるとMやLがあります。
歯を抜いた部分の治療法
むし歯や歯周病、不慮の事故により歯を失う…その時に選べる治療方法は大きく分けて「インプラント」「入れ歯」「ブリッジ」の3種類です。
インプラント
概要: 抜いた歯の根の代わりにチタン製の人工歯根を顎骨に埋め込み、その上に人工の歯(クラウン)を取り付けます。
利点: 自然な見た目と機能を提供し、隣接する歯に影響を与えない。
デメリット: 高価であり、手術が必要。
ブリッジ
概要: 抜けた歯の両側の健康な歯を削り、そこに人工の歯を固定する方法。
利点: 比較的短期間で治療が完了。
デメリット: 健康な隣接歯を削る必要がある。
部分義歯(部分入れ歯)
概要: 抜けた歯の部分を補う取り外し可能な義歯。
利点: コストが比較的低く、取り外しが可能。
デメリット: 取り外し可能なため安定性に欠けることがある。
最近はインプラントを選ばれる方が多くなりましたが、外科的な処置のためにお体の状態によってはできない人もいますし、やはりインプラントは怖いという方もいます。当院ではインプラント、入れ歯、ブリッジといった選択肢をご用意しております。もともとあった歯を土台にして人工の歯を固定するため、硬いものを噛むこともできます。噛み心地も安定していて、保険適用にもなり(部位や材質によっては自費診療になることも)、人気の治療です。
患者様のご要望に沿った形で治療を進めてまいりますので、歯科医師に遠慮なく何でもご相談ください。