便宜抜歯（矯正用便宜抜歯）
便宜抜歯（べんぎばっし）は、矯正治療を行う際に歯列を整えるために行われる抜歯の一つです。矯正治療で便宜抜歯が行われる理由は、歯並びを改善するために必要なスペースを作るためです。特に、歯が十分に並ぶスペースがない場合に、抜歯をしてそのスペースを確保します。
歯並びを整えるスペースを得るため
矯正治療では歯を並べるために前歯から数えて4番目の歯（小臼歯）を抜く場合があります。上下左右セットで抜く場合がほとんどですが、場合によっては、左右片方だけとか上だけという場合もあります。これを便宜抜歯といいます。
便宜抜歯で得られるスペース
便宜抜歯で抜くことの多い小臼歯（上顎および下顎の小臼歯）の幅は、個人差がありますが、一般的なサイズとして以下の範囲があります
上顎小臼歯の幅
- 上顎第一小臼歯：約7.5～8.5mm
- 上顎第二小臼歯：約7.5～8.0mm
下顎小臼歯の幅
- 下顎第一小臼歯：約6.5～7.5mm
- 下顎第二小臼歯：約6.0～7.0mm
これらの数値はあくまで目安であり、患者の年齢や性別、個々の歯の形態によって幅が異なることがあります。
矯正歯科診療の便宜抜歯について
当院では矯正歯科診療において便宜的に抜歯が必要な場合の抜歯処置を行っております。費用は健康保険が使えないため自由診療となり10,000円（税込み）頂いております。他院で矯正治療中の患者様も対応させていただいております。矯正専門医院のかたや患者様で便宜抜歯をご希望の方はご相談ください。
便宜抜歯の注意事項
便宜的に歯を抜いた後は通常の歯を抜いた後と同じでいくつか注意することがあります。
- 歯を抜いた後は、血が出ますので食事などは歯を抜いてから1時間以上経ってからにしましょう
- 人によっては抜いた翌日あたりまで多少の痛みや出血がある場合があります
- 長時間の入浴や激しい運動や大量の飲酒等は避けて下さい