きらら歯科の「むし歯」治療について
きらら歯科では、「痛みの少ない」「なるべく削らない」「歯を抜かない」をコンセプトに、患者様の心と体に優しい「むし歯」の治療を行っています。経験豊富な歯科医師が丁寧な診査・診断を行い、お一人おひとりの症状や進行度に合わせて最適な治療法をご提案します。
また、保険診療内での白い歯（コンポジットレジン）による治療を積極的に提供し、見た目にも配慮しています。最新の医療機器を活用し、できる限り健康な歯を残し、長く快適に噛めることを目標に治療を行っています。
むし歯（虫歯）とは
むし歯（虫歯）の原因について
虫歯発生の4大要素（カイスの3の輪＋時間）
虫歯は、酸を作り出す「細菌（ミュータンス菌など）」、酸への抵抗力に関わる「歯の質」、細菌の栄養源となる「糖質（砂糖など）」の3つの要因が重なり、一定の時間が経過することで発生します。
ミュータンス菌とは？
ミュータンス菌は、代表的な虫歯の原因菌です。 口の中に残った食べ物や飲み物に含まれる「糖分」を栄養源にして、ネバネバしたプラーク（歯垢）を作ります。 このプラークは歯の表面に強くくっつき、その中でミュータンス菌が酸を作り出します。そして、この酸によって歯が溶かされることで、虫歯が発生します。
むし歯の進行度合いの分類
むし歯の進行度は以下のように分類されます。
- C0（初期むし歯）：エナメル質にわずかな変化があるが、痛みはない。
- C1（浅いむし歯）：エナメル質が溶け始め、表面に小さな穴ができるが、まだ痛みはない。
- C2（中程度のむし歯）：象牙質までむし歯が進行し、冷たいものや甘いものがしみる。
- C3（深いむし歯）：歯髄（神経）まで到達し、激しい痛みが生じる。
- C4（重度のむし歯）：歯冠が崩壊し、根だけが残っている状態。抜歯が必要になる場合が多い。
症状が出た際には神経まで到達しています
虫歯は、日本人の多くが経験する身近な疾患のひとつです。初期段階では自覚症状がほとんどなく、「しみる」「痛い」などの症状が出たときにはすでに進行していることが少なくありません。きらら歯科では、虫歯の進行度に応じて、できる限り歯を削らず、神経を残すことを重視した治療を行っています。
むし歯の治療方法
1. 初期のむし歯（C0・C1）の治療
- フッ素塗布：歯の再石灰化を促進し、むし歯の進行を防ぎます。
- シーラント（予防処置）：奥歯の溝をレジンでコーティングし、むし歯を予防します。
- 経過観察：定期検診を通じて、進行の有無を確認します。
2. 中程度のむし歯（C2）の治療
- コンポジットレジン充填（小さなむし歯の場合）：むし歯を削り、歯科用プラスチック（レジン）を詰める治療。
- インレー修復（大きなむし歯の場合）：金属やセラミックの詰め物を使用し、削った部分を補います。
- CAD/CAM冠：保険適用の白い被せ物を使用した治療も可能。
3. 深いむし歯（C3）の治療
- 根管治療（歯の神経の治療）：むし歯が神経まで達している場合、感染した神経を取り除き、根の内部を消毒・充填する治療を行います。
- クラウン（被せ物）：根管治療後、歯の強度を補うために金属冠やセラミック冠を装着します。
4. 重度のむし歯（C4）の治療
- 抜歯：歯の保存が困難な場合、抜歯を行います。
- 補綴治療（ブリッジ・入れ歯・インプラント）：失った歯の機能を回復させるため、患者様に適した治療方法をご提案します。
当院のむし歯治療へのこだわり
虫歯治療において大切なことは「必要以上に削らない」「精密な治療」「高品質な材料の使用」が最も大切なことです。歯の寿命を大きくのばすための「高水準の治療」をするべく、きらら歯科では様々なアプローチを行っております。
痛みの少ない治療へのこだわり
- 表面麻酔：麻酔注射の前にジェル状の麻酔を塗布し、針の痛みを軽減。
- 電動麻酔器の使用：一定の速度で麻酔を注入し、圧力による痛みを抑制。
- 極細針の使用：痛みを最小限にするため、極細の注射針を採用。
当院では、痛みに配慮した治療を心がけています。
最新設備の導入
- デジタルレントゲン：被曝量が少なく、より精密な診断が可能。
- 歯科用CTスキャン：三次元画像で、根管や歯槽骨の状態を詳細に把握。
- セレックシステム：短時間で高精度なセラミック修復物を作製。
- マイクロスコープ：細かい部分まで視認し、精密な治療が可能。
精度の高い診断
虫歯は、出来る限り早期治療が大切です。虫歯の進行が軽度であれば、治療時間も短く痛みも少なく治療を行うことが可能です。
しかし、虫歯が小さいとレントゲンに写らず、歯と歯の間の虫歯は視診で見つからない場合があります。そのために歯科医療先進国ドイツでダイアグノデントが開発されました。この機器は光を当ててむし歯を測定するため全く痛みがありません。
きらら歯科ではダイアグノデントによる光学診断を組み合わせた精度の高い小さなむし歯の診断を行っております。
なるべく白い詰め物で治します
初期の小さな虫歯や噛む面のむし歯、前歯のむし歯などであれば、きらら歯科ではできる限り白い詰め物（コンポジットレジン）を使用して虫歯を治させていただいております。またやや大きくなってきた虫歯でも、噛む力や虫歯の範囲を考慮し十分に持つと判断した場合にはコンポジットレジンによる修復を行っています。
コンポジットレジン治療の利点は、虫歯のみを小さく削って詰めることが可能なことです。このような治療をミニマルインターベーション（ＭＩ治療）と言って現在の歯科界で中心的な考えになりつつあります。
なるべく神経を取らない治療を行います
きらら歯科では、歯の神経をできるだけ残す治療を重視しています。歯の神経（歯髄）は、歯に栄養を届け、痛みなどの感覚を伝える重要な役割を持っています。しかし、虫歯が進行すると、神経を取る治療（抜髄）が必要になることがあります。神経を取ると歯の寿命が短くなり、将来的に歯を失うリスクが高まるため、当院では極力神経を温存する治療を心がけています。
虫歯が進行し神経に近い部分まで達してしまった場合でも、適切な治療を行うことで神経を残せることがあります。例えば、虫歯を削った後に歯髄を保護する薬剤を使用し、神経を保存する処置（直接覆髄法・間接覆髄法）を行うことで、神経を取らずに治療できるケースがあります。また、MTAセメントという特殊な材料を用いることで、神経の炎症を抑え、歯髄の回復を促す治療も可能です。
当院では、拡大鏡やマイクロスコープを使用し、精密な治療を行っています。虫歯の進行具合を詳細に確認し、必要最小限の範囲のみを削ることで、できるだけ神経に影響を与えない治療を実施します。
保険診療でも白い歯に
当院では、保険診療の範囲内でも白いレジンによる治療が可能なケースが多数あります。銀歯に抵抗がある方や見た目を重視したい方も、お気軽にご相談ください。
なるべく神経を取らない治療を希望される方は、お気軽にご相談ください。きらら歯科では最新の技術を活用しながら、できる限り歯を守る治療を行っています。ご予約はお電話またはウェブから受け付けております。
虫歯の予防方法
1. ご自宅でのケア（日々の実践）
最も基本となる、毎日のお手入れです。
- 適切な歯磨き（プラーク除去）
- 食後の歯磨き習慣: 食べたら磨くを基本にします。特に寝る前の歯磨きは最も重要です。就寝中は唾液の分泌が減り、菌が繁殖しやすくなるためです。
- 丁寧に磨く: 歯ブラシだけでなく、デンタルフロス（糸ようじ）や歯間ブラシを併用してください。歯ブラシだけでは歯と歯の間の汚れ（プラーク）の約6割しか落とせませんが、フロス等を併用することで除去率が大幅に上がります。
- フッ素の活用（歯質強化）
- フッ素配合歯磨き粉: 現在市販されている歯磨き粉の多くにフッ素が含まれています。できるだけ高濃度（大人であれば1450ppm程度）のものを選び、磨いた後のうがいは少なめの水で1回程度にとどめると、フッ素が口の中に残りやすく効果的です。
- フッ素洗口液: 歯磨き後に使用するフッ素入りのうがい薬も、特に虫歯リスクが高い方におすすめです。
2. 生活習慣の見直し（食事の仕方）
細菌のエサを減らし、歯が酸にさらされる時間を短くする工夫です。
- 「ダラダラ食い」をやめる（時間対策）
- 食事や間食をすると、口の中は酸性になり歯が溶け始めます。その後、唾液の働きで時間をかけて中性に戻り、再石灰化（溶けた歯の修復）が行われます。
- アメや甘い飲み物を長時間口にしていたり、頻繁に間食をしたりすると、口の中が常に酸性の状態になり、歯が修復される時間がなくなってしまいます。食事や間食は時間を決めて摂ることが大切です。
- 糖質のコントロール（エサ対策）
- ミュータンス菌のエサとなる砂糖（スクロース）の摂取頻度を減らします。
- おやつには、虫歯の原因にならない代用甘味料（キシリトールなど）が使われているものを選ぶのも有効な手段です。
3. 歯科医院でのケア（専門的な管理）
自分では手の届かない部分のケアや、専門家によるチェックです。
奥歯の溝は複雑で虫歯になりやすいため、あらかじめ樹脂で溝を埋めてしまう「シーラント」という予防処置も（特にお子様に）有効です。
定期検診（メンテナンス）
3〜6ヶ月に一度は歯科医院で検診を受けましょう。
自分では落としきれない硬くなった歯石やバイオフィルム（強力な細菌の膜）を専用の機械で徹底的に除去（PMTC）してもらいます。
初期の虫歯を発見できれば、削らずに済む場合もあります。
フッ素塗布・シーラント
歯科医院では、市販品より高濃度のフッ素を塗布することができます。