口内炎の治療|あきる野市きらら歯科

口内炎について

口内炎」とひとくくりに呼ばれていますが、軽度なものから重度なものまで、いろいろな症状があります。

口内炎の原因はさまざまです。ストレスや栄養不足などによる免疫力低下や、口の中を噛んでしまうなどの物理的刺激、ウイルスなどによる感染が考えられるほか、原因不明な場合もあります。のど、舌など、口内のあらゆる粘膜にでき、 痛みや不快感から生活の質を低下させます。

口内炎の原因

口内炎の原因には、ウイルス、真菌、自己免疫疾患、機械的刺激、貧血、薬の副作用などがあります。口内炎は大きく3つに分けられます。

  1. アフタ性口内炎
  2. カタル性口内炎
  3. ウイルス性口内炎

アフタ性口内炎

最も多いのがアフタ性口内炎と呼ばれる症状。白か黄色の膜で覆われた米粒くらいの潰瘍ができ、食べ物がしみることがあります。通常1~2週間で治まりますが、繰り返しできる場合もあります。

原因ははっきりわかっていませんが、ストレスや疲れによる免疫力の低下、睡眠不足、栄養不足(ビタミンB2が欠乏すると口内炎ができます)などが考えられています。

アフタ性口内炎にかかると、赤く縁取られた2~10mm程度の丸くて白い潰瘍が、ほお・唇の内側・舌・歯ぐきなどに発生します。小さなものが2~3個群がって発生することもあります。普通は10日~2週間ほどで自然に消滅してあとは残りません。

いずれの症状も、からだの不調を知らせるシグナルである口内炎。栄養バランスやライフスタイルの見直しが「つくらない、悪化させない」ポイントです。そして全身の健康を守ることにつながります。

カタル性口内炎

カタル性口内炎」は、入れ歯や矯正器具が接触したり、ほおの内側を噛んでしまったりしたときの細菌の繁殖、熱湯や薬品の刺激などが原因で起こる口内炎です。

被せ物や入れ歯が合っていない場合は調整するか、新しく作りなおします。

※カタルとは、感染症の結果生じる粘膜腫脹と、粘液と白血球からなる濃い滲出液を伴う病態のこと。カタルのことばの意味は「流れ落ちる」である。 体内で造られた液体が溢れることをカタルと呼んだ。 有名な例が鼻水である。

ウイルス性口内炎

ウイルス性口内炎に多くみられる多発性の口内炎は、口の粘膜に多くの小水疱が形成され、破れてびらんを生じることがあり、発熱や強い痛みが伴うことがあります。原因となるウイルスには、カンジタ菌や単純性ヘルペスウイルスなどがあります。

原因となるウイルスや細菌により治療法は異なりますが、異常が疑われる場合には、重篤化する前に歯科を受診しましょう。

ヘルペス性口内炎の原因

  • 単純ヘルペスウイルス
  • 水痘帯状ヘルペスウイルス
  • A群コクサッキーウイルス

カンジダ性口内炎の原因

  • 真菌(カンジダ菌など)

口内炎の治療

口内炎は、歯科・口腔外科、または耳鼻科を受診すると良いでしょう。

子供の場合は、かかりつけの小児科で診てもらうのも良いでしょう。

軟膏塗布

口内炎の治療では、基本的に軟膏を塗ったり、うがい薬で消炎、消毒をします。

ウイルス性口内炎では、原因となっているウイルスに効く抗ウイルス薬を使用します。

レーザー治療

殺菌・消炎鎮痛・組織の活性化などの効果があるレーザーを使用します。口内炎になった部位をレーザーによってかさぶたにすることで、口内炎の痛みを鎮めることができます。

口内炎が発生しずらい環境へ

また、歯みがきをしっかりするだけでなく、歯科医院で歯のクリーニング、虫歯や歯周病の予防や治療をおこなうことで、口内炎ができにくい、口内炎が治りやすい口内環境にしていきます。栄養が偏ることで口内炎のリスクが高まります。皮膚や粘膜の健康維持に役立つビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンCなどが不足すると、口内炎になりやすいと言われています。口内炎予防のため、栄養バランスがとれた食事を心がけることが大切です。

口内炎ができる全身疾患

口内炎ができる代表的な全身の病気には、慢性の炎症性疾患の1つであるベーチェット病があります。

目や皮膚に炎症が起きたり、外陰部に潰瘍ができたり、全身に炎症症状が出るが、繰り返し口内炎ができるのも特徴と言われています。

また、腸に慢性的な炎症が起きる、クローン病や潰瘍性大腸炎でも口内炎ができることがあります。

潰瘍性大腸炎は主に大腸の粘膜に炎症が起き、クローン病は消化管のどの部位にも炎症が起こりえる。

腸管に起きる炎症が、口の中にも起きて、口内炎ができてしまうのです。

まれではありますが、舌がんなどの口腔がんの初期症状に、アフタ性口内炎のような症状が出ることもあると言われています。

口内炎と似た疾患

舌癌

 特徴

口腔がんの半数以上を占める。 患部の色調はアフタ性口内炎と似ており、主に舌の縁に現れます。舌がんは、鏡を使って、患部を自分で見ることができるがんです。舌の両脇の部分にできることが多く、舌の先端や表面の中央部分ではあまりみられません。舌の裏側などの見えにくい場所にできることもあります。

舌がんの症状として特徴的なのが、舌の側脇の縁の部分にできるしこりです。舌の真ん中や先端部に、がん(しこり)ができることは、少ないといわれています。

初期は痛みがないため見過ごされやすい。早期に治療すれば、90%が治るといわれている。舌がんの多くは、扁平上皮細胞(へんぺいじょうひさいぼう)という、舌の表面を覆う細胞から発生します。がん細胞は、腫瘍が大きくなるにつれて、舌の組織の深い場所にまで広がっていきます。

舌がんは男性に多く、50歳~70歳代に発症することが多いですが、50歳未満が4分の1を占め、20歳~30歳でも発症することがあります。舌がんは、日本全国で1年間に約4,200人が診断されます。

原因

舌がんを含む口腔がんが発生する主な要因は、喫煙と飲酒です。口腔がん全体の80%はたばこが原因と考えられています。

喫煙者の中では特に葉巻やパイプを利用している方は、タバコの成分が深く吸い込めず口腔内に残りやすいため、舌がんになりやすいといわれています。

飲酒だけでも口腔がんを発生する危険性が高まりますが、喫煙と飲酒の両方の習慣がある人では、より危険性が高まることがわかっています。

予防

舌がんの予防は禁煙、節度ある飲酒が最も効果のある予防法といわれています。また、虫歯の治療や、義歯の調整により、口腔内の環境を調整することも、舌がん予防には有効です。

 口内炎との見分け方

  • 口内炎は1週間から、長くても10日程度で治ります。2週間以上治らないことは、まずありません。2週間以上治らないときは口内炎ではない、と思って耳鼻咽喉科か口腔外科を受診してください。
  • 赤と白が混在している
  • 初期は痛みがない
  • 自然に治ることはない

白板症

特徴

がん化する可能性が高い、「前がん病変」という状態。 粘膜が白く変化してただれを伴うこともあり、カンジダ性口内炎に似ている。 口の中のあらゆる部位にできるが、特に舌の縁に現れた場合は舌がんに移行するリスクが高いため、 注意が必要。

 口内炎との見分け方

  • こすっても白い膜がはがれない
  • 徐々に大きくなることがある
  • 自然に治ることはない
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