こんにちは。
あきる野市にありますきらら歯科で歯科衛生士をしております船澤です。
本日はお子様の歯磨き粉に関してお話させて頂きます。
日本の子供のう蝕(虫歯)は減少傾向にあると言われています。
ですが諸外国と比較するとまだまだ多いのが現状です。
また高齢者のう蝕(虫歯)経験者も増えているのも現状です。
ではなぜ諸外国と比べて多いのでしょう。
皆様”フッ素”という言葉は聞いたことがありますか。
最近では歯磨き粉やお子様用のお菓子(タブレット)にも配合されるようになりました。
保険診療でも歯科医院で高濃度のフッ素が塗布できるようになり、ここ数年で”フッ素”は私たちの身近な虫歯予防の薬剤となっております。
(※初期う蝕があるかた・根面う蝕があるかた)
諸外国では水道水にフッ素が含まれている国やフッ素のサプリメントなどが薬局に売られています。 日常的にフッ素を取り込むことでう蝕(虫歯)予防を行っています。
フッ素はどのような効果があるのでしょうか
①耐酸性・結晶性の向上
フッ素が歯に作用すると、フルオロアパタイトという結晶となり酸に強い歯質へと変わっていきます。
②再石灰化の促進
唾液中のカルシウムやリン酸の取り込みを促進してくれます。
③抗菌・抗酵素作用
歯に付着した細菌の活動を弱め酸生成を抑制してくれます。
日本での対応
日本でも1952年ころ一部地域にて試験研究されていましたが現在は行っている地域はありません。
日本で”フッ素”を取り込む方法は主に2つ
①歯科医院での定期的なフッ素塗布
歯科医院では濃度9000ppmの高濃度フッ素を塗布させて頂きます。
②フッ素配合歯磨き粉
日本で販売されている高い濃度のもので1450ppmとなっています。
このように濃度の異なるものをセルフケアとプロケアで取り込んでいくことによってう蝕(虫歯)を予防していくことができます。
2023年1月にお子様の歯磨き粉のフッ素濃度・使用量の推奨が変更となりました。
4学会合同のフッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法 2023.1.1 1p引用
こちらは 一般社団法人 日本口腔衛生学会 公益社団法人 日本小児歯科学会 特定非営利活動法人 日本歯科保存学会 一般社団法人 日本老年歯科医学会 上記の4学会合同にて発表されたものになります。
以前までは低濃度で少量しか使用できないものとされていましたが、
フッ化物は75年以上の歴史で安全性と有効性が確認されており今回の使用法推奨の発表となっているそうです。
ぜひお子様へフッ素配合歯磨き粉を使用する際は参考にしてみて頂けたらと思います。
また成人、高齢者の方へのフッ素配合歯磨き粉の使用も有効性が認められております。
どんなものを使用したらいいの?などご質問やご不明点ございましたらお気軽にお問い合わせください。
お待ちしております。