入れ歯製作の流れ
ここでは保険適用の総入れ歯を作る過程について話を進めていきます。
入れ歯の作成には複数の過程が必要となります。その過程で1つでもエラーが出ると完成時の精度、快適度の低下が起きてしまいます。
*保険診療のルールについて
入れ歯はほかの医院でも、きらら歯科でも保険で1度作成してから半年間はあたらしく製作することが認められておりません。
当院では法令順守をおこなっておりますので、そのようなかたで新製を希望される方は自由診療となりますのでご了承ください。
印象採得(いんしょうさいとく)
型を取る道具に印象剤を盛り口の中に入れ、型を取ります。ピンクや青色のガム状のものが一般的です。
既製トレーという金属でできた、トレーを使用して型どりを行います。ちょっとトレーが冷たいです。
精密印象採得
前回とった印象をもとに個人トレーという患者様それぞれに合った型どり用トレーを使用し精密な印象を採得します。
このトレーのことを個人トレーといい、きらら歯科では提携歯科技工所に作成を依頼しています。
個人トレーの周囲に必要に応じてコンパウンドというものをもり、トレーの内面・辺縁に接着剤を塗布します。
そして寒天アルジネート連合印象あるいはシリコンによる印象を採得(型どりのこと)します。
模型製作・修正
型取りしたものに石膏を流し込み正確な型を取り、細部の傷なども細かく修正をします。
咬合採得(噛み合わせをおとりします)
上下の顎の位置を決めるために、咬合床というレジン製の床とパラフィンワックスを使い噛み合わせを確認します。
患者様と協力し噛み合わせを決めていきます。
またこの時に歯の色も決定します。
排列試適(TF、トライフィット)
仮床試適とも言います。
パラフィンワックスの上に人工歯を並べ、噛み合わせや安定感、歯の入り方など様々なことを確認します。
まだワックスでできているため、この段階では修正が可能です。
ここで問題がなければ技工所に送り完成させていきます。
重合
きらら歯科と提携している歯科技工所にてパラフィンワックスで出来ている部分をレジンに置き換えます。
そして重合後研磨まで歯科技工所のほうで行い完成となります。
このときに、実は問題になる部分が重合収縮です。ワックスをレジンで置き換える際にレジンが収縮をするのです。そのため試適時にはあっていても完成時に若干修正が必要になることもあります。
その点、アクリジェットという素材は重合収縮が少ないといわれており、適合性が良いといわれています。アクリジェット希望の方は試適時までに当院歯科医師にご相談ください。
完成
完成した入れ歯を装着し、今一度噛み合わせの確認や痛い場所はないか確認します。
先ほど記載した重合収縮によるずれなども補正します。
また口腔内で小帯など引っかかる部分を調整します。
調整(数回)
入れ歯が完成して終了ではありません。 その後もきちんとしたメンテナンス・手入れを継続的に行うことがとても重要です。 メンテナンスや手入れを怠ると入れ歯は勿論のこと、口腔内や、体内に悪影響を及ぼす可能性がありますので、必ず行いましょう