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フッ素って本当に効果があるの?

フッ素(フッ化物)は、虫歯予防において科学的に効果が認められている成分であり、世界中の歯科医療現場で広く活用されています。

再石灰化脱灰 虫歯 フッ素

その効果は、歯の再石灰化促進、歯質の強化、虫歯菌の活動抑制という三つの主要なメカニズムに基づいています。


フッ素の虫歯予防メカニズム

1. 再石灰化の促進

食事や飲み物に含まれる糖分が口腔内の細菌によって分解されると、酸が生成され、歯のエナメル質からカルシウムやリンが溶け出す「脱灰」が起こります。フッ素は、この脱灰によって失われたミネラルの再取り込みを促進し、エナメル質の再石灰化を助けます。これにより、初期の虫歯(白斑など)は自然に修復される可能性があります。

2. 歯質の強化

フッ素がエナメル質に取り込まれると、ハイドロキシアパタイトがフルオロアパタイトに変化し、酸に対する耐性が向上します。これにより、歯が酸によって溶けにくくなり、虫歯の進行が抑制されます。

3. 虫歯菌の活動抑制

フッ素は、虫歯の原因となるミュータンス菌などの細菌の代謝酵素を阻害し、酸の産生を抑制します。これにより、口腔内の酸性度が低下し、虫歯のリスクが減少します。


フッ素の効果的な使用方法

歯磨き粉 歯磨き フッ素

1. フッ素配合歯磨き剤の使用

日常の歯磨きにフッ素配合の歯磨き剤を使用することで、虫歯の発生率を約20〜40%減少させることが報告されています。

2. フッ素洗口液の利用

フッ素洗口液を使用することで、口腔内にフッ素を長時間留めることができ、虫歯予防効果が高まります。特に、学校などでの集団洗口は、虫歯予防に効果的であるとされています。

3. 歯科医院でのフッ素塗布

歯科医院での定期的なフッ素塗布は、特に子どもの虫歯予防に効果的であり、虫歯の発生率を約30〜50%減少させることが報告されています。


フッ素の安全性と注意点

ポイント指を指す女性

適切な濃度で使用されるフッ素は、安全性が確認されています。しかし、過剰な摂取はフッ素症(歯の白斑や斑点)や骨硬化症などの健康被害を引き起こす可能性があるため、使用量や頻度には注意が必要です。特に、子どもがフッ素入りの製品を誤って飲み込まないよう、保護者の監督のもとで使用することが推奨されます。


フッ素配合製品の紹介

以下は、虫歯予防に効果的なフッ素配合製品の一部です:

  • コンクール ジェルコートIP 90g
    価格:¥990
  • ライオン チェックアップ スタンダード マイルドピュアミント 135g
    価格:¥590
  • ライオン DENT.チェックアップジェル グレープ
    価格:¥580
  • ピジョン おやすみ前のフッ素コート キシリトールの自然な甘さ 40ml
    価格:¥731
  • レノビーゴ フッ素配合スプレー STEP0 STEP1
    価格:¥1,546

これらの製品は、日常の口腔ケアに取り入れることで、虫歯予防に役立ちます。特に、子ども向けの製品は、味や使用方法が工夫されており、継続的な使用がしやすくなっています。


まとめ

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フッ素は、再石灰化の促進、歯質の強化、虫歯菌の活動抑制といった多面的な作用により、虫歯予防に高い効果を発揮します。日常的なフッ素配合製品の使用や、定期的な歯科医院でのフッ素塗布を通じて、効果的な虫歯予防が可能となります。ただし、使用量や頻度には注意が必要であり、特に子どもの場合は保護者の監督のもとで適切に使用することが重要です。フッ素を上手に活用し、健康な歯を維持しましょう。

渡部 和則

歯科医師。東北大学歯学部を卒業後、大手歯科医療法人で分院長を務め、歯科医療の最前線で豊富な臨床経験を積む。その後、東京都あきる野市に『きらら歯科』を開院し、歯科医師24名体制の総合歯科医院へと発展させる。専門領域は一般歯科、インプラント、矯正歯科など幅広く対応し、最新の歯科医療技術を積極的に導入。また、次世代の歯科医師の指導・育成にも力を注ぎ、歯科医療の水準向上に寄与している。
患者中心の医療を理念とし、高度な医療機器の導入とエビデンスに基づく診療を徹底し、質の高い治療を提供している。

【所属学会】
日本歯周病学会|日本補綴歯科学会|日本歯内療法学会|インビザライン認定医|日本先進インプラント研究会|日本口腔インプラント学会|インプラント再建歯学研究会

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