学校の歯科検診について

学校の歯科検診について

6月4日(虫歯の日)からの1週間は歯の衛生週間です。 歯の健康に関するテレビ番組が放送されたり、啓発行事が開催されたりします。そして、ちょうどこの時期に学校歯科検診が開催されるところが多いようです。

この学校歯科検診ですが、むし歯の欄にチェックが入っていなければ、良かったと親御さんは安心すると思います。

学校の歯科検診の精度について

親後さんたちは、専門の歯科医師がお子様のお口の中を診察するので、歯科医院と同レベルで信頼できる結果だと思われている方が多数いらっしゃると思います。

しかし学校の歯科検診では診察の限界があるのです。それは、一人一人のお口の中を見る時間が少ないということ、また診療台(ユニット)で診察するわけでないため上の歯の奥歯などは極めて見えにくいのです。

また歯科医院ではレントゲンを使用し、隣接面齲蝕という隠れ虫歯を発見できるのに対して、レントゲンなども撮影できないためなかなか正確な診断ができません。

ではなぜ行うのか?

一つは、虫歯の有無などを定期的にチェックすることで、早期治療に結び付けることができます。また、放置されている大きな虫歯等が見のがされることはまずありませんので、早期発見ではありませんが、それ以上の進行を食い止めることはできると思います。

診断結果の見方

C(シー):ただちに処置を要するもの。Cはdental caries (デンタルカリエス)という虫歯の正式名称の略語です。

○(マル):虫歯治療が完全に終わっている歯を意味します。

/(斜線):健全な歯に斜線をつけるところも多いです。

CO(シーオー):気をつけないと、むし歯になりそうな歯。(カリエスオブザベーション)の略、予防管理することにより虫歯の進行が止められる。

GO(歯周疾患要観察者):歯肉に軽度の炎症症状が認められるが、健康な歯肉の部分も認められる。歯垢の付着は認められるが、歯石の沈着は認められない。ブラッシング指導を行い、注意深く歯磨きを続けて行うことによって炎症症状が消退する歯肉の保有者の場合をGO(歯周疾患要観察者)と言います。