歯が痛くて困っている時の対応方法
突然の歯の痛みつらいですよね。
「歯が痛い!」
特に痛みが出てくるのが夕方から夜間深夜にかけてだったりするので、かかりつけの歯医者さんがもう閉まっていて診てもらえない、そんなことが良くあります。
そんな歯が痛い時の、ご自身での応急処置について、あきる野市きらら歯科院長の渡部和則がお教えします。
*実際のお口の状態を拝見していないため、診断、適切な治療法の提示はできません。あくまで応急的な対応法であり自己責任で行っていただきます。歯の痛みが一時おちついても治ったわけではありませんので早めに専門家の診断を受けて治療を受けてください。
冷やすと痛みが楽になります
とりあえず、歯科医院が開くまでの間や歯が痛くて寝れないときには、水で濡らしたタオル、氷入りの袋、アイスノンなどを使用して痛い部位を冷やしてください。冷えピタもお勧めです。
直接アイスノンなどをあてると凍傷を引き起こす恐れがあるので、タオルにくるんでやさしく当ててください。
また氷を口の中に含むことも直接原因の歯を冷やすことができるため痛みの軽減に役立ちます。
歯の痛みは炎症によるものなので、冷やすことにより血流を減らし炎症を抑え、また冷たいと神経の感覚が鈍くなるため痛みが和らぎます。
妊婦さんや高齢者のかたで薬などが使用できない方は、まずは冷やしてみてください。
市販の痛み止め(鎮痛剤)を飲んでください
専門的な診断が受けられない場合には、ご自身の判断で市販の鎮痛剤を飲んでいただくと良いと思います。
バファリンだとあまり効果が得られない可能性があるため、できれば「ロキソニンS」をお飲みいただくと良いと思います。
ただ注意事項としては、痛いからと言ってたくさん薬を決められた量を超えて飲む方がいますが、胃を痛めたり、重大な副作用が出る可能性があるため、決められた量を飲むようにしてください。
また妊婦のかたは、産婦人科の先生と相談されてから服用してください。
新今治水を買ってきて詰める
虫歯や歯の根の痛みなどの、歯の痛みにつけてすぐ効く歯痛薬で古くから薬局で市販されているお薬です。歯痛、虫歯につけてすぐ効く!虫歯に塗布した時の有効率は90.4%、2分以内に鎮痛効果があらわれます。ただ虫歯の中でも歯髄炎(冷たいものや熱いものがしみる)であれば正露丸を虫歯の穴に詰めることで痛みが楽になる可能性があります。しかし腫れていて痛い場合には、歯周病や歯根膜炎だったりするため正露丸をつめても効果がありません。
「新今治水」の鎮痛効力試験は、大阪歯科大学外海教授を中心として行われ、剤型上の特長と配合成分の総合効果により、高い有効率と速効性のあることが立証されています。
【成分】
チョウジ油:0.3g(痛みを鎮めます)、フェノール:5.0g(痛みを鎮め、殺菌します)、dl-カンフル:10.0g(痛みを鎮めます)、ケイヒ油:2.5g(痛みを鎮めます)、l-メントール:0.1g(痛みを鎮めます)、ジフェンヒドラミン塩酸塩:2.0g(炎症を抑えます)、ジブカイン塩酸塩:0.1g(痛みを鎮めます)、塩酸パラブチルアミノ安息香酸ジエチルアミノエチル:0.03g(痛みを鎮めます)、サンシシチンキ:15.07g(痛みを鎮めます)、添加物としてプロピレングリコールを含有。
※合成着色料は使用していません。
安全性の高い液体歯痛薬で虫歯に直接作用するので、小児からお年寄りまで安心してお使いいただける液体歯痛薬です。妊娠中の方でも安心してご使用頂けます。
歯質を傷めません「新今治水」は連用しても歯の質(エナメル質・象牙質)をいためません。液剤タイプの「新今治水」は、キャンフェニック処方(カンフル・フェノール・アルコールに配分)を応用してつくられた歯痛のお薬です。歯の痛いところに直接作用して、すみやかに痛みを鎮めます。ただ痛みが治まっても治ったわけでないので早めに歯科医院を受診することをおすすめします。
(塗り方 タンペイ製薬HPより引用)
正露丸をつめる
虫歯の中でも歯髄炎(冷たいものや熱いものがしみる)であれば正露丸を虫歯の穴に詰めることで痛みが楽になる可能性があります。しかし腫れていて痛い場合には、歯周病や歯根膜炎だったりするため正露丸をつめても効果がありません。
また正露丸糖衣A
の場合には、表面に白い衣がついているため効果が出ません。内部の有効成分が出るように詰めると効果が出ます。
方法は歯痛の原因となっている場所の虫歯を探して、その虫歯の穴に正露丸を入る大きさにして突っ込みます。約30分くらいで歯の神経が麻痺
してきて歯の痛みが和らいできます。間違って正露丸は飲まないでください!痛い場所の歯に詰めてください!
夜間診療している歯科医院へ連絡する
一番確実なのは、夜間診療している歯科医院へ連絡することです。
歯が痛いだけでなく高熱が出て腫れがひどいときには・・・
心配だと思います。
「救急車を呼んだほうがいいのかな?」
「今すぐ病院に行ったほうがいいのかな?」
など迷った際の相談窓口として、「東京消防庁救急相談センター」を開設しています。
東京消防庁救急相談センターでは、これらの相談に相談医療チーム(医師、看護師、救急隊経験者等の職員)が、24時間年中無休で対応しています。
○症状に基づく緊急性の有無のアドバイス ○受診の必要性に関するアドバイス ○医療機関案内 |
●健康相談 ●医薬品情報に関すること(誤飲を除く) ●セカンドオピニオンに関すること |
歯が痛いときにしてはいけないこと
お酒は飲まないようにしてください
お酒を飲んで痛みから解放されようと思う方もいらっしゃるかもしれません。しかしアルコールは血流を良くするため、痛みが強くなる危険性があります。
歯の痛みは、歯髄の毛細血管が充血を起こし神経線維を圧迫することにより生じるため血圧を上げるような行為は避けてください。
またお酒が残っている状態ではどこの歯科医院でも診療を断られてしまいます。根本的な処置を歯科医院で早めにしてもらったほうが良いと思いますので痛みの強い日はお酒を我慢して、はやめにかかりつけの歯科医院の受診をおすすめします。
激しい運動をしないでください
血圧が上がることにより、歯の痛みが強くなる場合があります。できるだけ安静にしてください。
お風呂に長時間入らないようにしてください。
お風呂に入ると血が頭部にあつまるため、血圧が上がり痛みが出てくることが多いようです。
できるだけ歯科医の診察を早めに受けてください
痛み止めは一時的な対処法であり、根本的な問題を解決するためには歯科医の診察が必要です。歯が痛む場合には、可能な限り早めに歯科医の診察を受けることが重要です。原因を特定し、適切な治療を受けることで痛みを和らげることができます。