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ジルコニアとイーマックスの使い分け

歯科治療におけるジルコニアとe.max(イーマックス)は、いずれも審美性や強度に優れたセラミック材料ですが、それぞれ特徴と用途が異なります。具体的な使い分け方を以下にまとめます。


🦷 ジルコニアとe.maxの比較表

項目ジルコニアe.max(リチウム二シリケート)
主成分二酸化ジルコニウム(ジルコニア)リチウム二シリケート
強度非常に強い(800〜1200MPa)強いがジルコニアよりは劣る(約500MPa)
審美性やや不透明(最近は透明感向上タイプあり)優れた透明感・審美性
適応部位主に臼歯部・ブリッジ主に前歯部、単冠、インレー、オンレー
歯の削除量削除量が比較的少ない比較的多い場合がある
適用範囲広範囲なブリッジも可能単冠や小範囲のブリッジが中心
接着性一般的にセメント固定で可能接着性レジンセメントでの強固な接着が推奨

🔹ジルコニアを使うべきケース

  • 強度優先のケース
    • 奥歯(臼歯部)で噛む力が強くかかる場合。
    • ブリッジやインプラント上部構造など強度が必須の場合。
  • 歯の色が濃い場合
    • 歯の変色や金属の土台をカバーする場合など、下地を隠す必要があるとき。
  • 削除量を抑えたい場合
    • 歯の健康な組織を極力残したいケースで適しています。
  • 長期耐久性を重視
    • 特に奥歯の長期使用を見越した場合にはジルコニアが適します。

🔸e.max(イーマックス)を使うべきケース

  • 審美性を最も重視するケース
    • 前歯部で美しさ・透明感を特に求める症例。
  • 自然な仕上がりを希望
    • 周囲の天然歯と調和した自然な色調や透明感を希望する場合。
  • 比較的小範囲の治療
    • 単冠(1歯)、ベニア、インレー・オンレー治療など、小範囲の治療に最適。
  • 接着治療が可能な場合
    • エナメル質が十分残っていて、強固な接着性レジンセメントでしっかり接着できるケース。

📌 まとめ

治療部位や条件推奨素材
前歯で審美性重視e.max
奥歯で強度重視ジルコニア
ブリッジ・広範囲の補綴ジルコニア
小範囲(単冠・ベニア・インレー)e.max
色の隠蔽が必要ジルコニア
自然な透明感が必要e.max

歯科医師が患者様の状況を踏まえ、それぞれの素材特性を活かして適切に選択することが最良の治療結果につながります。

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