お子様が転んだり、おもちゃに歯をぶつけた場合に歯が折れたり、欠けたり、抜けたりした場合の歯の再植術も行なっております。
ぶつけた歯がぐらぐらする
歯の怪我(外傷)の影響は、歯そのものへ損傷の他に、歯を支える組織である歯根膜繊維や歯槽骨などへの損傷という形で表われます。
歯は動揺しているものの元の位置にとどまっている場合を亜脱臼、歯の位置まで動いた場合を脱臼と呼んでいます。
脱臼は歯が動いた方向により、挺出(上方へ)、埋入(下方へ)、転位(水平へ)に分けられます。
亜脱臼
亜脱臼が軽度な場合、硬いものを噛まないなど安静にしていれば、動揺は1週間以内で収まってきます。
しかし、咬合時の痛みにより食事がうまくとれない場合、健康な両隣在歯を含め、レジンを接着させて、歯を2,3週間固定する必要があります。
固定期間中は歯を安静にすること、清潔に保つことが大切です。歯周組織の回復には、歯垢付着による歯肉の炎症を極力避けるべきです。
処置直後はうがい薬(ネオステリングリーンなど)を使用し、腫れなどが治まってきたら、柔らか目の歯ブラシを用い、いつもより時間をかけて清掃してください。
脱臼
不幸にして歯が抜け落ちてしまっても、抜けた歯の保存状態や歯科医にかかるまでの経過時間によっては、歯を元の位置に戻し、長期間機能を営ませることができます(再植)。歯を乾燥させないこと(歯根膜繊維の生存)、再植固定まで2時間以内が一応の目安となります。
歯を湿潤状態で保存するといっても、水道水に浸しては歯根膜繊維の生存は望めません。
身近に使える溶液としては、牛乳がよいとされています。
歯根膜繊維の歯槽骨への生着には、固定期間が比較的短い方が有利なようです(1週間から10日)。歯根膜が生着しないと歯根は直接歯槽骨と癒着し、再植歯と隣りの歯との高さが年々違ってきます。
また、著しい歯根吸収をおこし1,2年以内に抜去せざるを得ない場合もあります。
しかし、歯列咬合の成長期にインプラントは行うことができないため、入れ歯などでなく自前の歯で過ごせることは子どもにとって、再植の意義は極めて高いといえます。
歯が脱臼してからの経過時間が重要で、30分以内であれば歯根膜が再生する可能性がありますので、牛乳などに脱臼歯を入れて、出来るだけ早めにきらら歯科まで御相談ください。