お電話はこちら:042-559-8849(番号を押すと発信)

歯茎から血が出る時の原因と治療法

歯茎から血が出る症状は多くの方が経験するトラブルであり、放置すると深刻な歯周病につながることがあります。ここでは、「歯茎から血が出る原因」と「その治療法」について詳しく解説します。

歯茎から血が出る原因

歯茎から出血する原因はさまざまですが、主なものを以下に挙げます。

1. 歯周病(歯肉炎・歯周炎)

歯茎から出血する最も一般的な原因は歯周病です。歯周病には軽度の「歯肉炎」と進行した「歯周炎」があります。

  • 歯肉炎
    • プラーク(歯垢)や歯石により歯茎に炎症が起きている状態です。
    • 症状は出血、腫れ、赤みなどがありますが、骨には影響がなく、適切なケアで改善します。
  • 歯周炎
    • 歯肉炎が進行した状態で、歯を支える骨(歯槽骨)が破壊されます。
    • 歯茎の出血、腫れ、口臭、歯が揺れる、歯茎の退縮などの症状があります。

2. 誤ったブラッシング方法(強すぎるブラッシング)

  • 歯磨きの際、力が強すぎたり硬い歯ブラシを使用すると歯茎を傷つけ、出血の原因になります。

3. 全身疾患によるもの

  • 糖尿病や血液疾患(白血病や血友病)などが原因で、歯茎が腫れやすくなり、出血を伴う場合があります。

4. ホルモンバランスの変化(妊娠性歯肉炎)

  • 妊娠中はホルモンバランスの変化により、歯茎が炎症を起こしやすく、出血することがあります。

5. ビタミン不足(特にビタミンCの欠乏)

  • ビタミンCが不足すると歯茎のコラーゲン生成が低下し、出血が起きやすくなります。

歯茎から血が出るときの治療法

原因に応じて治療方法は異なりますが、主な治療方法を以下に詳しく解説します。

1. 歯周病(歯肉炎・歯周炎)の治療

歯茎から出血する最大の原因である歯周病に対しては、以下の治療が行われます。

  • 歯石除去(スケーリング)
    • 歯科医院で超音波などを用いて、歯垢や歯石を徹底的に除去します。
    • 歯石除去は歯茎の炎症を抑える第一歩です。
  • ルートプレーニング
    • 歯石除去の後に、歯根表面を滑らかにしてプラークの再付着を防ぎます。
    • 歯茎が再び健康になるための土台作りです。
  • 歯周外科治療
    • 重度の歯周病で骨が吸収された場合は、外科的な処置(フラップ手術、歯周再生療法など)を行うことがあります。
  • 日常のプラークコントロール指導
    • 歯ブラシの選び方やブラッシング方法、デンタルフロスや歯間ブラシの使用法などを歯科医院で指導を受けます。

2. 正しいブラッシング指導

ブラッシング方法が誤っている場合には、歯科医院で正しい歯磨き方法を習います。

  • 力を入れすぎず、優しく小刻みに磨くこと
  • 柔らかめの歯ブラシを使用すること
  • デンタルフロスや歯間ブラシを適切に使用すること

3. 全身疾患が原因の場合の治療

糖尿病や血液疾患(白血病や血小板減少症など)の場合は、医科との連携治療が必要です。病気の治療を行いながら、歯科的なケアを同時に進めます。

4. ホルモン変化(妊娠性歯肉炎)への対処法

妊娠性歯肉炎の場合は、特に予防的アプローチが重要です。

  • 妊娠中の歯科検診を定期的に行う
  • 正しいブラッシングで歯垢を除去する
  • 炎症が強い場合は歯科で専門的なクリーニングを受ける

4. ビタミン不足の解消

ビタミンC不足が原因の場合は、食生活の改善が必要です。

  • ビタミンCを豊富に含む野菜や果物を積極的に摂取する
  • 栄養バランスの整った食事を心がける

4. 歯茎から出血を防ぐ日常ケアのポイント

歯茎からの出血予防には日常的な口腔ケアが最も重要です。

  • 歯ブラシの交換
    歯ブラシは1ヶ月程度で交換することが望ましいです。
  • デンタルフロス・歯間ブラシの使用
    歯間のプラークは歯ブラシだけでは取り切れないため、デンタルフロスや歯間ブラシの併用が効果的です。
  • 定期的な歯科医院でのクリーニング
    歯科医院で定期的なクリーニング(PMTC)を受けることも歯茎の健康維持に重要です。

歯茎から出血を防ぐ日常的なポイント

  • 正しい歯磨き方法を身につける
    • 歯ブラシを鉛筆のように軽く持ち、力を入れすぎない
    • 歯茎の境目を丁寧に磨く
  • 口腔ケア製品の工夫
    • 歯茎が弱い方は「歯周病ケア用」の歯磨き粉を使う
    • 薬用マウスウォッシュを活用する
  • 生活習慣の改善
    • タバコを控える(喫煙は歯茎の血行を悪くし、出血を悪化させます)
    • 睡眠不足やストレスを避け、免疫力を高める

まとめ

歯茎からの出血は、「歯周病のサイン」と捉えることが重要です。特に初期の歯肉炎の段階で適切な処置を行えば、健康な歯茎に戻すことが可能です。一方、放置すると歯周病が進行し、最悪の場合歯を失う原因にもなります。

出血の症状を軽く見ず、歯科医院を早めに受診して原因を特定し、適切な治療を受けるよう心がけましょう。また、日頃から正しいセルフケアを行い、定期的な検診を受けることで、健康な歯茎を維持することができます。

歯の健康情報を発信中!ぜひフォローお願いします。