口角びらんの治療|あきる野市きらら歯科

口角炎[こうかくえん](口角びらん)

原因

口角炎の原因としては、細菌、カンジダ、ウイルスの感染、薬剤が原因となったり、アトピー性皮膚炎や、ビタミンB2欠乏などが原因で起こります。

症状(病状)

口角炎とは、両側の口の端にびらん(「びらん」とは「ただれている」という意味。 皮膚や粘膜の表皮が欠損し、下部組織が露出した状態のことをいう。)や亀裂ができる状態をいいます。

そして痂皮(俗に「かさぶた」と言われる、皮膚の表面にできる乾燥した赤黒色の血栓のこと。 損傷を受けた皮膚は、血管の収縮により出血量を減らすとともに、血小板や赤血球を集めて血栓を作り傷口をふさぐ。 その後、血小板から分泌されるフィブリンが、血小板や赤血球などを絡め取りながら凝固して痂皮ができる。)がついた状態をいいます。

アトピーによる口角炎

アトピーでは口唇炎を伴っていることがあります。乾燥してカサカサしています。

細菌による口角炎

ブドウ球菌

一般細菌では、ブドウ球菌性のものが多いといわれています。黄色の痂皮がつき、再発する傾向があります。局所の消毒程度で治りますが、抗生物質が必要になることもあります。

カンジダ菌

カンジダによるものは白苔[はくたい]を伴うのが特徴で、基礎疾患があることが多いです。

梅毒

第1期梅毒とは感染後から概ね3週間後〜3ヶ月の間に症状が現れる時期。第1期梅毒では、性器や肛門、口唇などの感染部位に硬いしこり「初期硬結(しょきこうけつ)」ができます。

第2期梅毒とは感染後から概ね3ヶ月以上経過した時期をいいます。第2期梅毒では発熱や倦怠感、頭痛、リンパ腺の腫れ、のどの痛みや筋肉痛といった症状をはじめ、梅毒性バラ疹、梅毒性脱毛、扁平コンジローマ、梅毒性粘膜疹などが見られることもあります。口角炎は梅毒の第2期にみられることがあります。汚い痂皮がつきます。梅毒血清反応が陽性になります。全身治療が必要です。

ウイルスによる口内炎

ウイルス性の口角炎は子どもに多く、単純ヘルペスウイルス性のものがおもです。口内炎につづいて起こるのが普通です。成人では口内炎を起こさずに口角のみにみられ、かぜなどで体調が悪いときにしばしば再発します。ヘルペス以外が原因となることはほとんどありません。

治療には、抗生物質の軟膏やアシクロビル軟膏、ビダラビン軟膏などを塗布しますが、副腎皮質ホルモン薬の入っていないことを確認してください。

口角炎の治療

口角への刺激があれば刺激を除去し、感染によるものであれば、原因菌に対して、抗菌薬の内服や外用を使用します。

ビタミン不足の場合は補充を行い、内科的疾患があるなら疾患を治療します。

症状がある口角には、原因を取り除きながら、状況に応じて刺激を緩和するステロイド外用剤「アフタゾロン」を処方いたします。

アフタゾロン

商品名:アフタゾロン口腔用軟膏0.1%
主成分:デキサメタゾン(Dexamethasone)
剤形:白色の軟膏

この薬の作用と効果について

副腎皮質ステロイドの抗炎症作用により口腔内の炎症を抑えます。通常、びらん、潰瘍を伴う難治性口内炎および舌炎などの治療に用いられます。

用法・用量(この薬の使い方)

    • 通常、患部を清拭してから1日1〜数回適量を塗ります。治療を受ける疾患や年齢・症状により適宜増減されます。必ず指示された使用方法に従ってください。
    • 眼には使用しないでください。また、使用後はしばらく飲食を避けてください。
    • 使い忘れた場合はできるだけ早く使用してください。2回分を一度に使用してはいけません。
    • 誤って多く使用した場合は医師または薬剤師に相談してください。
    • 医師の指示なしに、自分の判断で使用を止めないでください。
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