あきる野市きらら歯科院長の渡部和則です。昨日当院では昼の時間帯に休診させて頂き歯科医師向けの院内セミナーを開催しました。
当院では新しいバーを導入します
当院で今後導入を行うバー(歯やかぶせ物を削る器具)を最新ものに入れ替えるため歯科医師中心に新素材の理解、使用方法を熟知してもらうためのセミナーでした。
今回のテーマは、ジルコニア、イーマックス、金属、義歯、マウスピースなどの研削、研磨についての内容でした。
研削、研磨と言うと患者様には馴染みが薄いですが、歯科治療においてはとても大切なことなのです。
研磨がしっかりなされているものを装着しないと、表面の粗造な面にバイ菌(バイオフィルム)が付着しやすくなり再度のむしばになりやすくなったり、歯周病などを引き起こす原因になったりします。
我々歯科医師は常に治療の際に考えていることは、再発のない歯科治療を行うという事です。
今回の実習で使用したバーが以下のものになります。
ビトリファイドダイヤバーの導入
ビトリファイドダイヤバーは、ダイヤモンドを砥粒として使用しガラスバインダーとしてビトリファイドを使用したバーです。
従来のカーボランダムポイント(炭化ケイ素を砥粒として使用)では研削力が不足していることで、ジルコニアなどの削合に不向きでした。
また研削面も表面性情がきれいに仕上がることが特徴でなめらかな研削面を得ることができます。
当院では今後カーボランダムポイントの使用を基本的に廃止し、すべてビトリファイドダイヤバーに変更する予定となっております。
ジルコシャインバーの導入
ジルコニア、セラミックス用研磨材であるジルコシャインバーを導入いたします。
ジルコニアの仕上げ研磨に最適なダイヤ砥粒含有の研磨材です。咬合調整後の仕上げ研磨を3ステップで行うことができます。
従来オールジルコニアは固すぎるために、対合(噛み合う歯)を痛めて削ってしまうという問題があるといわれていました。しかし近年学会では、ジルコニアの研磨不足により対合歯を摩耗されるリスクが高まり、しっかりと研磨(鏡面研磨)した場合にはそのリスクはかなり軽減するということがわかってきました。
そのためジルコニアの研磨はとても大切なのですが、通常の歯科医院ではシリコンポイントで研磨しており、シリコンでは柔らかすぎるためジルコニアの研磨がしっかりと行えないという欠点がありました。しかしこのジルコシャインはダイヤモンド粒子を合成ゴムで固めているため、ジルコニアでも研磨することが可能となっております。
今後とも患者様により良い歯科医療を提供できるよう、最新の機器導入および治療技術の向上をはかり研鑽を積んでいきたいと考えております。
今後ともよろしくお願いいたします。
院長