口腔がん(口腔癌)検診

口腔がんの好発部位

口腔がんは口腔内のさまざまな部位で発生することがありますが、特に好発する部位には以下のようなものがあります。

口腔がんの中でも最も一般的な部位の1つが舌です。舌の側面や舌の先端が好発部位として知られています。口底: 口底の粘膜も口腔がんが発生する頻度が高い部位の一つです。特に、下歯茎の近くに位置する部分が影響を受けやすいです。

口腔広範囲

口腔の内側の粘膜全体が口腔がんの好発部位となり得ます。口の中のどの部位でも発生する可能性がありますが、特に舌の周囲や口の壁などが影響を受けやすいです。

口蓋

上あごの裏側にある口蓋部分も口腔がんの好発部位です。口蓋の粘膜が影響を受けることがあります。

口唇

特に下唇が口腔がんの好発部位として知られています。また、上唇や口唇の他の部位でも発生することがあります。

口腔がん検診で行うこと

口腔がん検診は、口腔内の異常やがんの早期発見を目的として行われます。一般的な口腔がん検診では、以下のようなことが行われます。

一般的な歯科医院で

口腔内の視覚検査

歯科医や医師は、患者の口腔内を視覚的に検査します。口の中の異常や腫れ、潰瘍、変色などがあるかどうかを確認します。

口腔内の触診

歯科医や医師は、手で口腔内を触診して異常を感じ取ります。口腔内の粘膜やリンパ節の腫れや硬さなどを確認します。

X線検査

口腔がんの検診には、口腔内のX線検査も含まれることがあります。特に歯周病や歯の根の異常を確認するためにパノラマX線などが使用されることがあります。

総合病院口腔外科などで

細胞診検査

異常が見られる場合や疑わしい病変がある場合には、細胞診検査(サイトロジー検査)が行われることがあります。口腔内から細胞サンプルを採取し、顕微鏡で細胞の異常を調べることでがんの有無やその進行状況を評価します。

定期的な口腔健診をお勧めします

口腔がん検診は、口腔内の異常を早期に発見し、適切な治療を行うために重要な手段です。定期的な口腔検診を受けることで、口腔がんの早期発見や治療の成功率を高めることができます。

口腔癌の発生確率を上げてしまう因子

口腔がんの発生確率は、多くの要因によって異なります。一般的に、以下の要因が口腔がんの発生リスクを増加させる可能性があります。

喫煙

タバコの喫煙は口腔がんの主要なリスク要因の1つです。喫煙者は非喫煙者に比べて口腔がんの発症リスクが高いとされています。

アルコール

長期間にわたる大量のアルコール摂取は口腔がんの発症リスクを増加させることがあります。喫煙とアルコールの併用は口腔がんのリスクをさらに高める可能性があります。

遺伝的要因

家族歴や遺伝的要因も口腔がんの発生に関連していることがあります。

口内炎や慢性炎症

長期間にわたる口内炎や慢性炎症は口腔粘膜の健康を損なう可能性があり、口腔がんの発生リスクを増加させることがあります。

ウイルス感染

人間パピローマウイルス(HPV)感染も口腔がんの発生に関連しています。特に若い年齢層での口腔がんの増加には、HPV感染が関与していることが報告されています。

HPV(ヒトパピローマウイルス)は、性的接触によって感染するウイルスです。HPVは非常に一般的であり、ほとんどの場合、感染は無症状で終わります。しかし、一部のHPV型は、尖圭コンジローマ(性器イボ)や、口腔、咽頭、そして女性の場合は子宮頸がんや他のがんに関連するリスクを増加させる可能性があります。

総評

口腔がんの発生確率はこれらの要因によって異なりますが、喫煙やアルコール摂取などのリスク要因を減らすことや、定期的な口腔検診を受けることが口腔がんの予防に役立ちます。