子供の歯ぎしりについて
子供の歯ぎしりについて、きらら歯科院長の渡部和則が回答させていただきます。
子供の歯ぎしりは、早い子供ですと奥歯が生えそろってくる2歳ころにはじまることが多いようです。
隣で寝ている我が子から大きな歯ぎしりの音がしたら病気なのではと心配されるかもしれません。大人の場合はストレスや噛み合わせの悪さが指摘されるため、子どもでも同じように考えるかたも多いかもしれません。ですが、子どもの歯ぎしりには、心配ないものと、そうでないものがあります。
心配ないもの
小学生の段階では、まだ乳歯と永久歯が混在し、顎も成長の途上にあります。顎の成長に合わせて歯の位置も変わるため、歯を磨り減らすことにより噛み合わせの調整をしていると言われています。これが、特に心配する必要のない歯ぎしりです。10歳までの子どもの4割程度が、夜間に歯ぎしりをしているといわれております。といっても、大きな音が出ず保護者が気づいていないパターンもありますので、実際にはもっと多くの小学生が歯ぎしりをしている可能性があると言えるでしょう。
心配のあるもの
起きている間に食いしばったりしている場合には注意が必要です。起きている間の食いしばりのことを「クレンチング」といいます。大人でもストレスのさいに起こります。
もし音がはっきり聞こえなくとも食いしばるようなしぐさをしていたり、あるいは寝ている間もごく頻繁に強い歯ぎしりをしていたりする子どもは、歯並びの調整以外の理由で歯ぎしりをしていると思われます。日中強い精神的ストレスを受けている、歯並びに異常がある、顎の位置が不安定になっているなどの可能性があります。