保険でブリッジは白く原則できません
保険治療の範囲内で、銀歯のブリッジを白くすることは原則として認められていません。これは日本の保険制度のルールに基づいて決められており、審美的な目的(見た目を良くする目的)だけで銀歯のブリッジを白くすることは、保険診療では許可されていないためです。
銀歯のブリッジとは、歯を失った部分を補うために隣接する歯を支えにして橋渡しをする治療法です。ブリッジの治療では、保険適用の場合、基本的に銀色の金属(パラジウム合金)が使用されます。そのため、前歯など特別な場合を除き、奥歯のブリッジを白い材料(セラミックやジルコニアなど)で作製するには、自費診療(保険外診療)として行う必要があります。
単冠だと白い歯を保険で可能です
一方で、単冠(1本の歯を覆う冠状の被せ物)については、近年保険診療でも白い材料が認められるケースが増えてきています。具体的には、小臼歯(前から数えて4番目・5番目の歯)について、CAD/CAM冠というプラスチックとセラミックを混ぜた材料(ハイブリッドレジン)が保険適用で使用できるようになりました。
CAD/CAM冠の特徴は以下の通りです。
- 金属を一切使用していないため、見た目が自然で白く美しい
- 金属アレルギーの心配がない
- 従来の銀歯よりも審美性が高い
ただし、このCAD/CAM冠が使用できるのは「単冠」の場合のみであり、ブリッジには原則適用されません。ブリッジの場合は、噛む力が強くかかるため、強度の問題で保険のルール上認められていないのです。
もし白くするなら自由診療
そのため、ブリッジを白い材料に変えたい場合は、セラミックやジルコニアなどの自費診療を選択する必要があります。これらの素材は耐久性や審美性に非常に優れていますが、費用面では保険診療よりも高額になります。
まとめると、銀歯を保険で白くすることが可能なのは、単冠(特に小臼歯など一部の歯)に限られ、ブリッジのような複数の歯を橋渡しで繋ぐ場合には保険適用外となり、自費で治療する必要があります。
白く美しい歯を保険の範囲でご希望の場合は、まず担当の歯科医師と相談し、単冠で治療可能かどうかを検討することをおすすめします。また、自費診療についても治療内容や費用、耐久性などをよくご理解いただき、ご自身に合った選択をされることが大切です。