ストローマンインプラントとは
ストローマン社(スイス)が製造するインプラント製品です。当院では当クリニックでは世界4大インプラントの中でも半世紀以上にわたりインプラント業界のパイオニアとしての役割をになっている、世界70か国以上の歯科業界が使用している『ストローマン社』製のインプラント製品を使用しています。
ストローマンインプラントは、世界のインプラント市場でシェア第1位のインプラントメーカーです。
世界シェアNo.1のストローマン・インプラントを使用
インプラントは人工歯根(チタンでできたネジのようなもの)を骨に埋め込み、その上に歯を装着するシステムです。歯を失った場所に、ネジのような形をした人工歯根(インプラント)を埋め込み、その上に人工歯を装着して歯を補う治療がインプラント治療です。インプラント材料には、純チタンあるいはチタン合金が使用されています。
なぜチタンなのか?
チタンは生体親和性にすぐれ、骨と直接、強固に結合する性質を持っています。また、アレルギーが起きにくく、生体内で長期的に安定しているため、歯科および整形外科でもインプラントとして使用されています。
きらら歯科で主に使用しているインプラントの種類はストローマンインプラントです。ストローマンは数あるインプラントメーカーの中で、世界シェアNo.1であり、全世界で500万人以上が治療を受けています。
物理的特性: チタンは非常に強靭で軽量な金属であり、高い強度と耐食性を持っています。また、低密度であるため、非常に軽量な構造物や部品を作ることができます。
耐食性: チタンは酸素と反応してチタン酸皮膜を形成し、この皮膜が金属表面を保護し、耐食性を高めます。そのため、海水や化学薬品などの腐食性の高い環境でも優れた耐久性を発揮します。
生体適合性: チタンは生体親和性が高く、人体との相互作用が優れています。これにより、チタンは医療用インプラントや人工関節などの生体材料として広く使用されています。
高温耐性: チタンは高温に耐える性質があり、航空機や宇宙船の部品、エンジン部品、熱交換器などの高温環境下での使用に適しています。
化学的安定性: チタンは化学的に安定であり、酸や塩基などの薬品に対して安定しています。この特性から、化学工業や製薬業などの分野でも広く利用されています。
加工性: チタンは加工性が比較的低いため、加工には特殊な技術や設備が必要です。しかし、適切な加工が行われると、非常に精密な部品や構造物を作ることができます。
これらの特性からもわかるように、チタンは多岐にわたる産業分野で広く利用されており、その高い性能と耐久性から重要な素材として位置づけられています。
ストローマン社とは
ストローマンは、スイスのバーゼルを本拠地とし、インプラント歯科学、修復歯科学、口腔組織再生の領域の世界的なリーダーです。ストローマンインプラントは、世界70か国以上で使用されているインプラントメーカーです。
世界で1,400万本以上のストローマンインプラントが患者さんの治療に使用されています。ストローマン製品の高い品質と信頼性は、長期治療成績によって裏付けられており、世界で信頼されるインプラントブランドです。
また、万が一インプラントにトラブルがあった場合でも、多くの歯科医院でストローマンインプラントが取り扱われているため、世界中の歯科医院で対応可能であるというメリットもあります。
日本国内でも多くの歯科医院でストローマンインプラントが使用されています。転勤や引越しの可能性があるという人でも、転居先で適切な対応が受けられます。
ストローマンインプラントの特徴
ストローマンインプラントは50年余りの実績を持ち、以前はITIインプラントと呼ばれていました。
・長い実績と高い成功率
・最先端の技術
・短い治療期間
・世界での高いシェア
など多くの利点のあるインプラントです。
ストローマンインプラントは国際的非営利学術組織であるITI(International Team for Implantology)の研究データを基に製品開発されているため、信頼して使用することが出来ます。
ITIは、世界最大のインプラント歯学に関する国際的非営利学術組織です。ITIは、インプラント歯学および口腔組織再生分野における研究・開発・教育を通じ、患者さんの利益を追求しています。また、臨床研究や製品評価などにより、ストローマン製品開発への協力を行っています。
きらら歯科ではロキソリッドを使用します
当院で使用するストローマン社製インプラントは最も骨と早期に結合し、強度も強いロキソリッドという素材・SLアクティブという表面性状を持った最も高品質なインプラントです。
ロキソリッドは、歯科インプラントに使用される新しいタイプの金属合金です。従来の純チタン製インプラントに比べ、強度が高く、生体適合性も優れているという特徴を持っています。
ロキソリッドの特長
- 高い強度: 純チタンにジルコニウムを配合することで、強度が約24%向上しました。これにより、より細いインプラントでも十分な強度が確保でき、従来ではインプラント治療が難しかったケースにも対応できるようになりました。
- 優れた生体適合性: 生体との親和性が高く、身体への負担が少ないため、より安全なインプラント治療が可能となっています。
- 骨との結合促進: ロキソリッドの表面処理により、骨との結合が促進され、治癒期間の短縮が期待できます。
ロキソリッドのメリット
- 従来よりも細いインプラントが可能: 骨の量が少ない場合でも、より細いインプラントを使用できるため、手術の侵襲を最小限に抑えられます。
- 治療期間の短縮: 骨との結合が早いことから、従来よりも短い期間で治療を終えることができます。
- 高い成功率: 強度が高く、生体適合性も優れているため、インプラントの長期的な成功率が向上します。
ロキソリッドが選ばれる理由
- 患者さんの負担軽減: 手術の侵襲が少なく、治療期間も短縮されるため、患者さんの負担が軽減されます。
- より多くの症例に対応可能: 従来のインプラントでは治療が難しかった症例にも対応できるため、より多くの患者さんにインプラント治療の選択肢を提供できます。
- 長期的な安定性: 高い強度と優れた生体適合性により、長期的な安定性が期待できます。
結合期間の短縮
ストローマンインプラント(SLアクティブタイプの表面性状のもの)は、下あごで1か月で骨と結合、上あごで2か月で骨と結合するため早期に治療を終わらせることが可能となっております。従来のインプラントの半分の時間で上部構造と呼ばれる歯を入れることが出来ます。
ストローマンインプラントの種類
スタンダードプラスインプラント
ストローマン社のインプラントの特徴は、インプラント上部のカラーが歯肉を貫通するため、他社製品を使用した場合に比べて施術が1回で済み、患者様の負担が軽減されます。
カラー部の厚さが2.8mmから1.8mmに短くなったことから、現在はより審美ゾーンにおいてもより使いやすくなりました。また、前歯や上顎の奥歯以外のほとんどの部分で一番使われている製品となっています。
ボーンレベルテーパードインプラント
BLTインプラントは「SLActive」とよばれる最新の表面処理技術により、インプラントの埋入から短期間で周囲骨と結合します。このことにより、治療期間が大幅に短縮されます。
インプラントが周囲の骨と結合するまでの期間は、通常2~4ヶ月必要ですが、SLActiveは1~2ヶ月となり、短期間での治療が可能となります。
また、インプラント周囲の歯肉が安定し、自然な審美性を実現するとともに、長期的にインプラント周囲の骨と歯肉が下がりにくいという特長があります。
院内技工士在籍による安心
きらら歯科では院内にインプラント技工を得意とする歯科技工士が在籍するため、高いレベルの審美インプラント治療が可能です。
より安全で安心なインプラント治療のために
当院では、骨が薄い、重要な神経・血管が近くを通っている患者様のインプラントオペの際には、必要に応じてストローマンガイドシステムというコンピューターガイドを使用してインプラント治療を行っております。
インプラント治療でガイドを使用するメリットは、大きく分けて以下の4つが挙げられます。
1. 精度の向上
- 計画通りの位置にインプラント: 事前に作成されたガイドに沿って手術を行うため、インプラントを計画通りの位置、角度、深さに正確に埋め込むことができます。
- 誤差の減少: 手術中の医師の判断による誤差を最小限に抑え、より精度の高い治療を実現します。
2. 術後の快適性の向上
- 切開の最小化: ガイドを使用することで、歯ぐきの切開を最小限に抑えられます。これにより、術後の腫れや痛みを軽減し、回復期間を短縮できます。
- 出血量の減少: 切開が小さいため、出血量も少なくなり、術後の回復がスムーズに進みます。
3. 治療時間の短縮
- 効率的な手術: 事前に計画された位置に正確に穴を開けることができるため、手術時間を短縮できます。
- 患者さんの負担軽減: 短時間で治療が終了するため、患者さんの負担を軽減できます。
4. 安全性の向上
- 神経や血管の損傷リスクの軽減: ガイドに沿って手術を行うことで、神経や血管を傷つけるリスクを大幅に減らすことができます。
- 感染リスクの軽減: 手術時間が短縮され、出血量も少なくなるため、感染のリスクも低減されます。
その他のメリット
- 患者さんの満足度向上: 上記のメリットにより、患者さんの満足度が向上します。
- 長期的な安定性の向上: 正確な位置にインプラントを埋め込むことで、長期的な安定性も向上します。
サージカルガイドのデメリット
- 費用: サージカルガイドの作成には追加費用がかかります。
- 専門的な技術が必要: サージカルガイドを作成し、手術を行うには、歯科医師に高度な技術が求められます。
- すべての症例に適応可能ではない: 歯の状態や骨の状態によっては、サージカルガイドが使用できない場合があります。
ストローマンガイドによる治療の流れ
1. CT検査
CTにより顎の骨や血管・神経の走行などを3次元画像で確認します。通常のレントゲン撮影では平面でしか確認することができない骨の状態をCD撮影を行うことにより立体的に確認しすることが可能となっております。
2. 診断・インプラント計画
CTのデータをもとに、人工歯の形およびインプラントの埋入位置・角度・深さなどを決定します。当院では歯科医師・歯科技工士がひとつのチームとなってCTデータを共有し、コンピュータ上で手術から人工歯装着までの治療計画を立てます。
3. サージカルガイドの作成
計画通りの正確な手術を行うため、CT上での治療計画に基づいて専用のサージカルガイドを作製します。
4. サージカルガイドを使用してインプラントを埋入します
製作したガイドを口の中に固定し、専用の器具を使用してインプラントを埋入します。
これにより、コンピュータ上で計画した通りの位置・角度・深さとなるよう正確なインプラント手術が行えます。
インプラントが理想的な位置に埋入されれば、機能性や審美性に優れた人工歯の作製が可能になります。