矯正歯科治療における問診・診断事項

問診表事項

  • 患者様氏名
  • 性別
    • (M/F)男女を記載させていただきます。
  • 年齢
    • (●歳●か月)
  • 主訴
    • 患者様が気にしていることを患者様の言葉で記載いたします
  • 既往歴
    • 以前に矯正治療をしたことがあるかどうかをお聞きします
    • 家族歴(親の歯並び)がどうだったかをお聞きします
    • 兄弟の歯並びもわかれば記載するとより診断しやすくなります
    • 外傷の既往についてお聞きする
      • 外傷の既往があるとアンキローシス(骨性癒着)をおこしていることがある
      • アンキローシスしていると歯が動きません。
      • 最終的に抜歯してインプラントにする場合があります
      • インプラントは矯正治療が全部終わってから行います
    • 成人以降の場合には飲んでいるお薬をお聞きします。
      • 抗炎症作用の薬を飲まれていると歯が動きにくくなります。
      • 歯を動かすための炎症が起こりにくくなります。
      • リウマチの患者様は矯正しないほうが良いです。痛みがかなり出てきます。
      • 必要に応じて矯正治療を開始してよいか、対診を行わせていただきます。「矯正治療に伴い炎症が起きるので大丈夫かどうか?投薬を変更あるいはなくすことが出来るのか」お聞きさせていただきます。
    • いびきをかくかどうかお聞きします
      • 夜中にトイレにいくか追加でお聞きします。
      • 朝起きにくいですか
      • 鼻がよくつまりますか
      • 上記があれば、積極的な拡大治療が必要と思われます。
    • ご本人の主訴をお聞きします
      • 子供の場合にはおかあさあんの主訴だけでなく、本人の主訴もお聞きします。
      • 男児の場合にはあまりご自身では気になっていないかもしれませんが・・・
    • 身長がまだ伸びているか確認します
      • 下顎骨の成長は身長の伸びに影響されます。
    • 金属アレルギーがあるかお聞きします。
      • 皮膚科で歯科セットというものがあるので、そちらで検査をしていただく。
      • ニッケルでアレルギーが出るようだと、ステンレスにニッケルが入っているため使えません。ニッケルチタンワイヤーも使えません。

社会的診査

  • 患者様が治療を受けようとする動機について確認します。
  • 治療結果としてどのような期待を抱いているのか。矯正治療では、無理な期待には応えることが出来ません。
  • 治療に対する協力度について確認いたします。
    • 内的動機付け:自分自身の意思で矯正をしたい。女性に多いパターンです。
    • 外的動機付け:他人から言われて矯正をしたい。男性に多いパターンです。男の子にも多いパターンです。

口腔内所見

 

  • 口腔内所見を確認させていただきます。
    • 口腔衛生状態
    • 修復物の部位
    • 歯肉の状態
    • う蝕の状態
    • 顎運動の状態
  • 矯正歯科治療を開始する前に、う蝕処置、根管治療、歯周病に関する処置を必ず行わなければならないと言われています。
  • 骨を造成したところは、「骨様組織」のため動きません。そのため骨造成した履歴、インプラントなども確認します。

  • 最も大切なことは「清潔なお口の中」です。歯科衛生士によるブラッシング指導などを行わせていただきます。

顔貌所見

  • 正貌:正面からの顔貌にゆがみがないかを確認します。
  • 側貌:口元がでているかどうかを確認します。
    • 直線型
    • 凸型:アングル2級の患者様に多いパターンです。
    • 陥凹型:アングルの3級の患者様に多いパターンです

パノラマレントゲンやデンタルの所見

  • 歯の数について
  • 根尖病巣や歯周病の状態の評価

歯列模型の所見

  • 上顎ALD
  • 下顎ALD

横方向の所見

  • 上顎正中とオトガイの関係
  • 上顎正中と上顎歯列正中との関係
  • 上下歯列正中の関係
  • 咬合平面の傾斜
  • その他の特記事項